H.works shop

二人展と言うかたちでの展覧会は久しぶりの当店。林健二さんと原朋子さんの焼物が並びます。
飴釉、青白磁、白釉、そして金属を思わせる焼きのものは林さんのお品で、染付は一部を除き、
全て原さんのお品となります。その一部の染付と言うのは、お二人のコラボで、本体の形を
林さんが作られ、絵付は原さんがされているものとなります。質感にこだわり、しっかりとした
造形の器を作れるお二人だからこそ、装飾的な部分がより活きて見えてくる器となっていると
思えます。モチーフのくひっぱりどころもお二人のセンスや品の良さが感じられます。

その時々の店内の様子

銀を塗り燻し、金属の様な表情となっているのが、林さんの花器とオブジェ。
食器とはまた違う林さんの焼物。活けやすい形で、普段から出番がある
サイズの花器は原さんのもの。レトロな雰囲気はモダンにも見えてきます。
A:掛け花入れ。蔓状のジャスミンを活けて。花が無くても絵になります。
B:壁掛けの一輪挿し。空間に吊るす形でもいいでしょう。
C:楊枝入れも小さな花器にしてミヤコワスレを。
D:花文の花器に椿。枝物も活けやすいでしょう。
E:注器形の花器に、小さな梅の実。
F:牡丹文の花器。白い花とグリーンだけ。ブルー系の濃淡の花。シックな
 色のオールドローズを無造作にワサッと活けたり・・・ 
G:脚付き(4ヶ所に)なので、置きの形で飾台にされてもおもしろそうです。
H:遠い異国に破片は埋もれたままかも?なんて想像させます。

左:大胆な構図の鯉のぼり文大皿。濃淡も美しい。普段の大皿料理はもちろん、ハレの日や
  人寄せがある時のテーブルを華やかにするお皿でしょう。ダイヤ模様を釉薬のかけわけで
  描かれた飴釉の四角皿。前菜盛り合わせ、フルーツや焼き菓子などの盛り合わせにもいい。
中:鳥蝦魚文皿。それぞれ可愛らしい表情です。まが玉の様な模様が入る飴釉8寸鉢。
右:筆致が他と少し異なり、白濁した釉がかかる松文の大皿。(松の木の取り箸を添えて)
  草花や鳥の陽刻が飴色の中にさり気なくのぞく飴釉のプレート。

それぞれの繊細な芸が光り、心をくすぐります。
箸置き1つ、豆皿1つが食卓の雰囲気をガラリと変える威力あり。特にお二人のお品は。
左:犬かと思いきや牛だと言う飴釉の箸置き。ここではティースプーン置きにしているのが、
鳥の箸置き(水飲み場に来ている様な)。ユニークな発想をもつ林さんらしい力士形の
箸置きもあり。原さんは、茄子形に鷹、茄子形に富士、市松模様、扇形のもの。、そして
呉須はささないレリーフ状の菊箸置き。他は、ひねり模様のある林さんの豆皿(飴釉と白釉)。
鹿文のタタラ皿、鳥文の扇形皿や小筥は原さんのお品。コラボの醤油差しは花文です。
右:林さんの飴釉と青白磁の小皿には貼花と言う立体的な模様が施されています。盛りあがり
が特にある青白磁小皿は、お醤油やオリーブオイルなどを注ぐと、模様のコウモリ、ツバメ、
タイなどの形が更に浮かびあがります。密に描き込まれた原さんの小皿は、花文、梅の輪花、
花鳥文。白濁した釉薬がかかるリム皿には大らかに牡丹が描かれています。

1;梅干しやつくだ煮などを入れるのによさそうな飴釉の蓋物。蓋を敢えて重くしてあります。
 細部もきれいなつくりで、注ぎ具合もいいコラボ品のお醤油差し。こちらはおかめ文。
 他、芍薬文飯碗、波うさぎ文そば猪口、鳥型小筥、青白磁の丼。
2:おかめ文のそば猪口2種。とぼけた表情が笑いを誘います。
3:コラボのマグカップには象文と花文があり。飴釉と灰釉のかけわけをしたマグカップは、
 外がコーヒー色、内がカフェオレ色。上段にはシンプルな青白磁のマグ。そして、炭化した
 様に焼けているのは注器形の花器です。
4:形と柄が色々の飯碗。染付の異人文、農夫文、葉文、もみじ文、菊文。貼花の鳥と花文。
5:花や鳥などに加え、お二人がモチーフにしているものに象があります。丸小皿に目の鋭い
  リアルな象。扇形のお皿には玉乗りをするつぶらな瞳の象を。その2種が原さん。
  釉薬のかけわけをした変形皿に象2体を陽刻で描いているのは林さん。手が込んでいます。
6:上段には飴釉輪花鉢(見込みに花鳥の貼花あり)と、見込みにも同部分にも模様のある
  花鳥文鉢。下段には飴釉の四角皿と楕円皿です。

7:手取りの良いつばめ文と花文の筒湯呑。小鉢にもなりそうな綿毛文の丸湯呑。
  印判の菊模様の入るそば猪口が並びます。
8:小花を描き込んだ白花文と、花瓢箪文のそば猪口。
9:輪花の5寸鉢は、鹿文と花文。青白磁のそば猪口の見込み上部に羽ばたく鳥がいます。
10:ツバメ文の輪花鉢。フルーツに単品料理に。カレーライスを盛ってもいい器でしょう。
  青白磁の6.5寸鉢。ロールキャベツや煮込みハンバーグなど銘々用の煮物料理や
  サラダなどにと使えそうです。縁に可愛い小花模様があります。
11:鯉のぼり文と鹿もみじ文の小丼。旬の食材を炊き込んだご飯を盛りたくなります。
12:上段左は林さんの新作、白釉のオイルサーディン皿。オイルサーディンに限らず、便利に
  使えそうな小さい楕円皿。リムのデザインも素敵です。原さんの花鳥文6寸皿の他は、
  林さんの定番品になっている器が並びます。どれも洗練された形で、盛映えのするもの。
  使いやすく合わせやすいのも魅力です。白釉の輪花小鉢、楕円皿、長方皿、輪花6寸深皿。
  青白磁の4角皿に、長方皿、8角皿。そして飴釉輪花鉢(小)です。

い:手前、縁に茶のラインが入る口サビ花鳥文の5寸皿。奥、青味がかる青白磁の8角小鉢。
  合わせて使う食卓も浮かびます。
ろ:コレクションしたくなる原さんのぐい呑みと豆小鉢です。
は:それぞれの新作は楊枝入れと、コラボとなる醤油差し。醤油差しの注ぎ具合も問題無しです。
に:手前より、網目状の凹凸がある飴釉リム皿。椿文の染付4寸皿。印刻模様が入る隅切りの
  飴釉小皿。コウモリやツバメなどの貼花がポイントで施されている青白磁の変形皿。
  そして左手には飴釉のコップ。温かい物もいいですが、ビールも美味しそうです。

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初日に在店して下さった林さんです。
正面からのお顔は撮らせていただけず
(気持はわかります…)
後姿のお写真になっています。

人とは少し違う角度からものを見ていると、
ちょっとした世間話からもわかる林さん。
その独自の持論がまた面白い。
正直で飾らない方です。

*画像は4/19現在の物となりますので、既にお品切れとなっているお品物もございます。ご承知下さい。

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4月19日現在